イギリスのクルマ

2017年9月18日 (月)

メカ殺し油地獄 後編

さて、BMWの古くは6シリーズなども同じような仕組みを持っていますが、このアルナージも例に漏れずパワステポンプがデュアルポンプ化しており、サスペンションの油圧は、このパワステポンプ(タンデムポンプ)が受け持ちます

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ですから、ポンプ後ろ側にタンクからフルードを送られるデカいバンジョーボルトが来ます。
そして、横側にはステアリングギアボックスに送られるポートと、リアレベリングに送られるポートと2つあります

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しかしこの部品点数! ごっちゃごちゃです。まさにキングオブケイオス
H・Rギーガーの絵画みたいです。

エアコンガスを抜き、パワステポンプまで掘り下げていきます

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配線、配管だらけ。

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そしてポンプにチェックメイト

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これがフルードの配管です。手前がレベリング用、奥がパワステ用、その隣のぶっといのがタンクからのデリバリパイプです。ちなみに右の穴はターボのブローオフバルブからのリターン。どのホース類も激しい熱さの中にあるにも関わらず、ゴムがしっかり弾力を持っているのは、さすがとしか言えません。

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新しいポンプを付けて、元に戻します。

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大変ですが、ひとつひとつ元に戻します。

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ファンベルトがヒビだらけだったので、ファンベルトも交換。すさまじい長さです。
小さい子なら縄跳びができたりして・・・
ベルトの交換も大変です。Eくんと二人で一生懸命作業します。

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組みあがったら、早速フルードのリアへの流れを確認します。

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すさまじい勢いでブリーダーから噴射してきます。やはりコレぐらいの圧力なのですね。

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車高調整を何もせず、外したりしているとこのようにホットロッドに

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しかしあまりに部品点数が多く、下から見ても全くポンプを見ることができず、もれているのか、いないのか見えません。

とりあえず、エアコンガスを入れていきます。巨大なシステムなので、真空引きも長い時間行います。

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エアコンガスをどんどん飲み込んでいきます。940g+20gなんて書いてるので、ほとんど5本を注入します。

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車高も調整していよいよオーナーの元に返す時が迫って来ました。

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レベリングのシステムは完全にオーバーホールできました。しかし、乗り心地のほうはあまり改善できませんでした。
やはり、ショックアブソーバーのオリフィスコントローラが悪いのか?コントロールユニットが悪いのか?

海外のフォーラムでは乗り心地の改善はガススプリングの交換とたくさんありましたが、どうなんだろう?

http://www.fixya.com/cars/t23934463-99_bentley_arnarge_shocks_not_working

さらにサスペンションの宿題は残るようかもしれません


2017年9月17日 (日)

メカ殺し油地獄 前編

おそらくベントレーというかロールスロイスというクルマはおそらくは世界で一番整備が大変なクルマなのではなかろうかと思います。

さて、8月の終わりにガススプリングなるアキムレーターを交換して、ちゃっちゃと終わる予定だったアルナージ。

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そもそもガススプリングは、セントラルハイドロリックコントロールと呼ばれるリアサスの油圧をコントロールする部品で、ポンプから送られたフルードをアキムレーター内で調圧し、システム全体を安定させるものです

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で、フルードの流れについては、依然に書いた記事を参照してください

http://messiah208.cocolog-nifty.com/blog/2017/08/post-0cd4.html

で、オーナーの英断により交換することになりました。

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ハイトコントロールバルブ。ポンプから来たフルードはここで、入るものと出るものになります。実際には約34万円しました・・・ もちろん日本にはありません

で、現物を見ると

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なるほど中のニードルのようなものがアームを動かしても全く動かず、ああ、これでは正常に動くまいと、交換して勝利を確信しました。

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で、エア抜きを始めると、出てくる油量がなんだか細い。
しまいには最終的にほとんど止まってしまうことも。
油圧が低すぎて、とてもショックの役割などこなせません

もはやポンプも壊れていたと言う顛末になってきました・・・

うーん、ベントレーの超豪華、次々攻撃になってしまいました。

なぜか、このバルブとパワステポンプが同額・・・ 再び到着まで一週間待ちます。

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ああ、来たよ、来ましたよ。はるばるイギリスから。

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あまりの部品代に身がすくみます。

続きはまた次回・・・・

2017年8月29日 (火)

ベントレーアルナージのリアレベライザー修理

先日ガススプリング交換作業中にフルードが来ていないことに気が付いたアルナージR

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オイルがぜんぜん減らない。減らないからエアも抜けない。
こちらもマニュアルには最終的にはパイプやシステム内のエアはこのタンクに戻って行くとあるが、所定のエア抜きのステップは踏まなければなりません。

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このクルマの仕組みも独特で、パワーステアリングポンプはデュアルポンプになっていて、ひとつはパワステに、もうひとつはリアサスペンションのレベリングに寄与する仕組みになっています。

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わかりにくいけど
1.タンク
2.パワステ/レベリングポンプ
3.パワステレギュレーター
4.パワステのアキムレーター
5.6.ブレーキのシリンダー
7.ステアリングラック
8.フルードクーラー
9.ハイトコントローラー

上の絵の通り2本並列してパイプが入っているのが見えます1本下へ伸びるのは

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この9番の下にまたバルブが付いていましてね
ここで2手に分けられて、それぞれのガススプリングに行くのですよ

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で、急な路面変化というかサスペンションへのさまざまな荷重に対応するためにつけられているガススプリングを交換したのですが、肝心のオイルがタンクから来ない。

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なんでだろう・・・・ なんでがなんでだろう
マニュアルには上の図の通り、デュアルポンプのレベリング側はポンプからレベリングバルブに直行している様子。で、エア抜きでは車高調整用のアーム(リンク)を外してから行うとあります

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しかし・・・ で、で、出ないんだな

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右のホースはポンプから来ている側
左のメッシュホースはタンクへ帰るリターン側

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で、いろいろやってみる

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で、で、出ないんだな

なんだかゴンタくんに喰われているみたい

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で、しょうがないから、ポンプから来るホースを緩めるとポタポタ景気良く垂れてきます。
しかもキレイなフルードですからポンプからきているのは間違いない。

しかし、このバルブのブリーダーをひねっても全く出てくる気配なし

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ってことは、このバルブが悪いのでは?

よーし交換じゃあ!と思って調べてみたら
なんと32万円でした。

う~ん、よくよく考えてから交換しよう・・・

2017年8月11日 (金)

ガススプリング

先日、作業したアルナージですが

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部品は日本にぜんぜん無くて。尤も部品商経由ですからコーンズに無く?
イギリスから今になってきました

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でかいパイナップル、いや手りゅう弾、いやアキムレーター

時間かかって申し訳ないことしました。

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毎度おなじみの部品で、毎度おなじみな壊れ方をします。

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日本車ではまず見ないこの部品。果たして今まで何回見てきたことでしょう?

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時にはセレスピード

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フェラーリのリアサスにトゥインゴのイージーマチック。
シトロエンのハイドロサスには、悪の代名詞みたく扱われています。

総合的な部品名はガススプリングと呼ばれますが、その名の通り、様々な油圧部分の緩衝材的な使われ方をしています。
それゆえ中身のガスが抜けると、今度はノーサス状態になって不快になります。

結局定期的な交換が望ましいのですけどね。
この部品見たことがある、って言う方でぜんぜん交換したことが無い人。
ご心配な人、是非ご相談ください。


2017年7月25日 (火)

レンジローバーの修理

今日は午後から、日ごろから仲良くさせていただいているカーショップSのK玉社長を訪ねました

レンジローバーの故障を修理するためです

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先に僕の工場で診断して悪い部分は洗い出して、部品は発注済みの作業です。
診断機には1番シリンダのミスファイアと出ていて、振動も出ていたので、IGコイルと踏んで部品を発注しました。

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この時代のレンジは流浪の時代でして、BMWお得意の.4.4LV8を搭載してしています。同じモデルでありながら途中からジャガー製のV8に変わるのですが、こちらは実にスムーズでした。BMWのV8は様々な車種に載せられた名機です。5、7、8シリーズとBMWの高級車のエンジンには付き物でしたが、晩年はオイル漏れがひどくめんどくさいエンジンの代表になりました。大排気量だけあって上は回りませんがトルクがぶっとく、重い車重のクルマを蒸気カタパルトから飛ばしたような加速もします。

で、エンジンカバーを外して、見てみるとなんとバンク内にエンジンオイルが溜まっているではありませんか!それもかなり大量です。

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ちなみに反対側のバンクにはオイルはありませんが、タペットカバーパッキンは左右共交換すべきでしょうね

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この後はとっぷり溜まったオイルの除去作業に腐心して、とてもカメラなど触れる状況ではなかったので・・・

次の画像は完成画像です

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レンジローバー。当時は1000万以上で売られていたと思います。車体が安くなっても部品は新車のままですから気をつけなはれや!

2017年7月20日 (木)

バルケッタにマフラー

あ~ も~こんな仕事辞めてやる!
なんて思うことありませんか?

最近激務続きですっかりノビ気味です。

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バルケッタの残りの修理、マフラー交換です。
かなり錆びていたので、穴が開きそうでした

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そんな話しをしたら、Iディレクターが「交換してください」となって交換と相成りました

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しかし、差込みマフラーでサビがひどいと簡単には抜けません。20余年の恨み辛みが接着剤となってマフラーを抜けないように頑張らせます

一方の新品マフラー

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ボーザルの製品です。もっと売れればいいのになあ。
販売元の方も素晴らしい対応をしてくれます。

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さらにホイールの裏も洗って欲しいと言うリクエストがあり、洗剤も一緒に預かりましたが、これがまた全くキレイなりません。

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20数年前にワコーズが売りに来てちょっと使った覚えがありますが、今もまだ売っているんですねえ。

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この手のヨゴレは取れませんよ。

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そうこうしているうちに4本待つまでも無くスプレーが壊れました。
プロフェッショナルユースではないので、仕方がないか

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二人でヒーヒー言いながらどうにか外れた古いバンパー

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そして新しいバンパーを取り付けますが、これがまた全く入りません。
Eくんも僕も汗だくでショックレスハンマーを振りまして
これまた二人でヒーヒー言いながら取り付けます

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どうにか入りました。

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もうね。本当にこの業種は辛いですよ。この時期。

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キレイですねえ。キャタライザーは未だにサビてはいますが・・・・
こうしてブログにしてしまうとあっという間に交換出来ているように見えますが、そりゃあもう大変なんですよ

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でも一番腐りやすいテールピースやサイレンサーはご覧の通り!

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この後、部品を取りにLR川越に行きました


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彼らもまた暑い・・・いや熱い仕事を作業していました。
ミッションジャッキを2本使うような作業って・・・

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で、何の部品化というと、こちらですね。リアバンパー交換中のレンジ。おなじみのクルマです。

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夜はクラッチの重いプリメーラを納車して1日が終わりました
かえる頃には上半身も下半身も疲れてフラフラです。

2017年7月17日 (月)

ぶっとびー

先日のベントレー。こんな話しをしました。「もう足回りも結構古くなったので、ショック4本交換しましょうよ。」

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オーナーさんもこの話しには乗り気でした。

そして見積りが届きました。

フロントショックアブソーバー片側 439,000円
リアショックアブソーバー片側   636,000円

1台分なら軽く200万オーバー・・・・

ショックアブソーバーの交換は中止になり、アキムレーターの交換になりましたとさ。

Syokku

新車価格が高いと部品も手加減なしですな

チックショー

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2017年7月11日 (火)

ベントレーの故障診断

ベントレーがウオーニングランプの点灯などの点検で入庫しました

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点検希望のひとつにバッテリーが時々上がるらしいと・・・

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たしかにCCAが低いようにも感じますねえ。バッテリーそのものがハズレだったのか

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充電系にも問題なく、エンジン停止から10分くらいで、消費電流は0.06Aでしたし

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しかし暑い・・・・ やる気スイッチなどとうに溶けてしまったわ!

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続いてチェックエンジンの原因。

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MT2000はベントレーの項目があります

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ちなみにこの型でもプロトコルはVW系だったりするんですよ

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まあ、やはりと言うか、O2センサーのショートでした

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僕が何より気になったのは、リアの下がり方でした。

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油圧システムに何か問題が?
確かに油量が少ないようです。もれている形跡は無いのになあ

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ブリーダーからエア抜きしますが、特にエアの混入はないみたい

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車高調整を司るレベリングバルブのリンケージを外してフルードの流れを確認したり
欧州車の高級車はみんなこの式を使っているように思います。
BMWもそうでした。ボルボやフェラーリの456もそうでしたね

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そしておなじみ手りゅう弾。車体もデカければ、パイナップルもデカイ。
こいつはお約束だから、コイツは交換が必要だろうなあ

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6750cc+ツインターボの強心臓。燃費? そんなの聞いたらヤボですよ

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伝統のエンジンを組んだ人のプレートが燦然と輝いています。

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リアサスペンションがぐいっと上がってかっこよくなりました。

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でも部品を取り寄せて、作業しなきゃですな


2017年1月 9日 (月)

ミニERAターボ

土曜日に久しぶりのお客さんが来てくれました。

ミニERAターボに乗って

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クーパーの殆ど倍の値段がついていたバックヤードビルダーが作ったようなクルマですが、記憶が正しければ、いわゆるファクトリーチューンです。

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この小さなボディにキャブ+ターボですからねー

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車内を見せていただくと

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なんだかコクピット然とした運転席です。

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まあ、エンジンルームのぎっしり感は、テーマ8.32とはまた違った感じです

このクルマ、よく見えませんでしたが、ターンフローのエンジンのようです。
そこにタービンがくっついているわけですからどこもかしこもいっぱいいっぱいです。

ボッシュと思しきジェネレーターが付いているあたり誰かが手を入れて今日成り立っているような感じですね。

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乗って楽しく、見て楽しく、所有して楽しいクルマ趣味の究極です。
面白いクルマを見せていただきました。

皆さんも心底楽しめるクルマに乗ってください。





2016年8月26日 (金)

ベントレーアルナージ タイヤ交換

今回も、おベントレーの記事です

タイヤがつるつるになってしまったので交換するです

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場所はいつものタイヤ館かわごえ

センターキャップを外すとヘックスのボルトが2つあります

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そのビスを外すと、やっとクリップボルトが出てきます。
ピレリのP-ZEROさようなら

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タイヤを外すと超ながーいスプリングが見えます。でもアクティブサスでなかったっけ?

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2.5t近くあるのです。リフトの許容範囲ギリギリです。

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タイヤはレグノXI(クロスアイ)です。日本のタイヤの最高峰です
タイヤサイズは255/45-19 エクストラロードです。
ロードインデックスは守りましょう!

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ぶっとい排水溝が6.7Lツインターボを支えます。タイヤ性能は他社とは比較にならないほど性能が高いです。詳しいことは↓
http://tire.bridgestone.co.jp/regno/product/gr-xi/

これを見ると、欲しくなってしまいますね。タイヤは追い求めるとやはりブリジストンに行き着きます。命を載せているわけですから、ネットなどおざなりにしない方がいいですね

もちろんチッソガス封入で、安心です。

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タイヤの組み方、バランス取り、全部そこらのタイヤ屋さんとは違う丁寧さがあります
タイヤ屋なんてどこも同じだよ~なんて思っていたら大間違いなんですねえ。

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もう乗ったらあまりの違いに トレビア~ン
乗り心地、ロードノイズ、しなやかさ、どれを取ってもすばらしいです。
ベントレーオーナーの皆さん。MPIではタイヤも売りますよ!

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