塗装関連

2019年4月29日 (月)

3コートのヌヴォラレッド、2コートのヌヴォラレッド

3コートと2コートでの実際の塗装色の印象を検証します。

どちらもアルファロメオの167Aと呼ばれるカラーコードで、カラー名はRosso miro、ヌヴォラレッドと解釈してください
以降、この記事では、色見本の左側はPPGフォーミュラベースの3コート、右はスタンドックスの2コート、ノーマル配合です。

もうこの段階でかなり違いますが…

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塗装室の強い蛍光灯の下で

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45度のすかしおよびフリップフロップ

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夜間の蛍光灯下。2コートはどうしてもパール目がつぶれる傾向があります
そりゃあ、赤の中にパール混ぜてますからどうしてもそうなってしまいます
特にオキサイドレッドを入れることですかしが白くなりパール感をつぶす傾向にあると思います。

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すかすとすごくイエローパールが立ち上がって美しい色彩を放ちます

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日なたの正面。パールがつぶれてソリッドカラーのように見えます

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日向ですかすと強烈なパール目が出現します。一方ノーマル配合はもう一つパールの目が出ません

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日が雲に陰った感じの明るさ。やっとパールと言うカメタリック目が昇ってきました

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正面では3コートがかなり強力なオレンジを放ちます
赤い塗料に黄色いパールを干渉させますので、オレンジ色に見える仕組みです
一方、ノーマル配合は終始赤が強く、どの角度でも赤色です

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この透かしだとあまり違いを感じません

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近接えの45度すかし

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正面

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日陰での正面

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パールメタリック感を強調させた場合

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3コートの方が断然パール感が強くでますね

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ほぼ全方向でパールらしさを見ることができます。

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なるほど、これでは塗装後に顧客から苦情が出るのも無理はないかもしれません。
明らかに3コートの方がパール感が強く、変色感が高いのが誰の目にも明らかになります。
自動車のユーザーの方は僕ら作業者より そのクルマへの思い入れや感性が強く、僕らでは解らない事をいろいろ教えてくれたりします。
真摯に耳を傾けてお客さんの要望を聞き入れ反映させなければけませんね

しかし、3コートにすることにより大幅に塗装費用が増える事を、ユーザーの方側もこころに留め置かなければなりません。
特に車体整備工場選びも慎重にすべきです。
どんな社会にも向き不向きがあり、得手不得手があるものです

美味しい手打ちそばが食べたくて駅の立ち食いそばに行く人はあまりいないと思います。
それっぽい佇まいのいかにも頑固職人が居そうな手打ちそばの店を探すと思います。
ブランドショップで500円の財布を探す人はなかなかいないと思います
500円くらいの財布が欲しければ それそうなりの販売店に行くと思いますし、ブランドショップでそう言った商品を販売することはできないと思います。

要は適材適所で、自分の希望に合ったお店を探すことが最も自分好みの仕上がりを手にする早道であると思います。

塗装をお考えの方はお気軽にご相談ください。

3591167
埼玉県所沢市林1-208-2
MPI/メサイアパーツインク
電話 04-2947-6551

 

 

 

2019年1月11日 (金)

サタのスプレーガン

今回は同業者向けです。でもしばしお付き合い

世界にはそれぞれ王道がありまして、僕は昔からあまり「王道」的なものには縁が無くて、思えば人生二の線でして。携帯電話はサービスが始まる直前の「東京デジタルホン」で初携帯。今日に至るまでドコモだけは契約したことがありません。

トヨタよりもニッサン、メルセデスよりアルファロメオ、全日本キックよりMAキック

だいたいわかりますかね?
しかし、スプレーガンには強いこだわりがありまして、スタンドックスを知る時に初めてサタのスプレーガンに出会いました。

スタンドックスが日本に上陸して間もない頃に販売店と知り合って、その後それまで使っていたロックの塗料をかなぐり捨ててスタンドックスを導入しました。

実は塗料もさることながら、付属するスプレーガンにも大変な衝撃を受けました。

それがサタのJet B MSBノズルと呼ばれるモデルです。

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長きにわたりJet90とともに使いました。

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それからはずーっとサタです。新しいモデルが出るたびに買っていました

メッキは美しく、アジア人の手には少し大きすぎるバレルと、いかにもヨーロッパの製品らしいです。一方、日本のイワタや日本ランズバーグのデビルビスと呼ばれるスプレーガンは、梨地のサイドカップでいかにも仕事って感じの飾り気のないものでした。

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比べるとちょうどスナップオンとKTCみたいな感じと思って頂ければちょうどいい感じ。

もちろん、イワタのワイダー88もオーセンティックなガンで、入門者からベテランまで愛されます。しかし、一度サタを知ってしまうと後戻りできません。

極端に広いスプエーパターン。完全な噴霧化された塗料。いっぺんに1L近く入るガンカップなど

90、Jet-B、NR95、NR2000、3000、4000、と来て現在はJet5000

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さてここからが本題。そんなスプレーガンのアクセサリーを輸入しました

サタガンファンの皆さんいかがですか?
Tシャツです。とりあえずサイズはMです。日本のLに近い感じです。

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裏はイラストでかっこいい。こちら3000円+税 残5枚。すでに鹿児島県に1枚行くことが決まっています。

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キャップ。塗装時にかぶるもよし、オフにかぶるのも良し。

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1つ1950円 残2個

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そしてこれ。これなんでしょ?

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バナーって言うんですが、よく工場の天井とか上の方に結んであるやつです

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日本でいうところの横断幕
スモールタイプですが、結構デカイ

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昔、アライ鈑金見に行ったらグラスリッドのインコ(オウム?)が下がっていて、なんだかいいなあと思ったもんです。
ご自分の工場に飾りたい人はいかがですか?

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1つ9800円。残数1枚


ご希望の方は申し込みフォームに必要事項を書いてメールください。

2018年12月29日 (土)

難易度の高いぼかし塗装

そのekスポーツの代車で借りていたレンタカー。

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よく見ると、な、なんとへっこんでますよ!
代車の代車に代車代取られちゃう~

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擦過傷が流れているので、動いていた可能性が高いです。

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よく見ると上から下までプラスチックがこすれた跡もありましたので、なにか柔らかいポール状のものに接触したことが予測されます。

でも、そんなものに擦り付けた覚えもなければ、そのようなシチュエーションに置かれた可能性も低いはず。なにせ殆ど工場にあるのですから

とはいえこのまま返すとレンタカーなので、NOC(ノンオペレーションチャージ)を取られてしまいますので、修理します

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実のところ、このような修理が最も難易度が高いのです。塗装面が大きければ大きくぼかせますが、ぼかすエリアが限られていて、角度を変えて光の当たり具合が変わるプレスラインやモールも無い。つまりごまかしきれないのです。

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何しろ時間がないのでデータで作った塗装色は薄いブルーイッシュシルバーメタリック。しかもぼかし難い色で絶対絶命
とりあえずサフェーサー部分を止めます。
全然色が違いますが、そんなのお構いなしです。予算・・・いや時間が無いのです

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以前は大変でしたが、スプレーガンの性能が良くなりガンに頼ってぼかします

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ひたすら薄く積み上げていきます

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よく見ればぼかしたところが解る? そりゃ色合わせしてないもん。

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このようにしてぼかしていきます。これをご覧の皆さんはどこを直したか知っていますが、完成品をほいと渡されたら、気が付きませんよ

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クリアーを入れます。

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光の反射や映り込みで何かあるように見えています。

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マスキングしている両脇が塗られていない事を示しています。

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あとは知らんぷりを決め込んで出来上がりです。

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2018年11月25日 (日)

美しい塗装を探して

先日アナセに所用で行った際に、新車のメルセデスCクラスの新車を見れる機会があったのでよーく見て来ました

おーい、お茶。ちゃんとメルセデスの名前がこちらに向いているのは偶然ではなさそうです

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さて、奥の205のメルセデス。ショールームに飾ってあるだけあって、黒のパール塗装が美しいです。
さて今回の記事は少し大きな画像で、なおかつそれなりの解像度がないとわかりづらいかもしれません。特にスマホでは。尤もこんな事を知りたがる人も少ないのでしょうが

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近くで見ると。これが最近の新車のクリアー塗装の肌なのです。サービスフロントの方々の目も憚らず、撮影しまくってしまいました。

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撮影者がマル写りで恥ずかしいですが、止むをえません
このように真正面から写すと意外にもそれほど強い映り込みではないのがわかります。

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昔、高級車と言えばつるつるの塗装面で、このようなさざ波だった表面ではなかったはずです

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しかしこれは紛れもなくスタンドックスのクリアーだと思います。

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メルセデスの塗装は世界標準であると思います。ですから、この塗装が一つの指針です

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美しいことに間違いはありませんが、キモチとしてはもう少し平滑な塗装面であってもらいと思います。

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ちなみにすぐ横にEクラスもありましたが変わりませんでした。あくまでおそらくですが、Sクラスからはもっと平滑な肌かもしれません。それはサンドペーパーで肌を削って平らにしてから磨くのです。ポリッシングと呼ばれる作業です。

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かつてはごみがつかない限り磨かない、ノンポリッシュという言葉があったのですが、それは昔の話で、今は、高級車を作る場合は磨く作業が漏れなくついてくるのです

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もちろんこのように美しい塗装面であることは間違いありません。
キレイのセグメントが違うとでも言いましょうか

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ちなみに先日トヨタに行った際にも新車の塗装を見ましたが・・・

世界の自動車塗装は、環境対策の大きな渦の中にいるのを忘れてはいけないのでしょうねえ

2018年11月11日 (日)

新しいSATAのスプレーガン

一般の自動車ユーザーの方には全く面白くないニュースですが、
昨日、奄美大島のブログ読者の方からお電話をいただき、サタのスプレーガンの最新モデルが出たと聞きまして、HPを見てみるとなるほど、いつの間にか新しいモデルのアナウンスがありました

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SATA JET X5500です。

長らく5000が最新でしたが、ついに新型の登場です。
ノズルがまたまた進化したそうです

毎度、Ultimate atomization だとか  Extreme optimize material とわくわくさせますが、今回もBenefitも加わって大満貫

今回はアプリをダウンロードして最善のノズル選択をサポートするだとか、もはやスプレー界での唯我独尊。

既にレビューも散見できます。

おしなべて良いようです。注目は塗料メーカーの差がありますが、この作業で、あのクリアーの量です。端々の吹き方の雑さが気になるところですが、まあ置いといて
レビューの最後にもありますが、今回も非常に高価です。
出たばかりということもありますが、基本的に10万をかるく超えてきます。

うーん、マニアとしてはぜひ試してみたいなあ。

5000のHVLPでそれなりに満足しているから、Iノズルではなくてオーバルノズルかなあ?
ついに3000お退役にできるか??

しかし、ついにアタのHPの、各国のディストリビューターからJapanが消えてしまったのは・・・ 

これは迷うところだなあ?海外で買うか、日本国内で買うか。

2018年10月25日 (木)

アルファロメオ156の塗装方法の解説

さて、片面は保険での修理、もう片面は実費での修理の156GTA
今回は右側の例の原因不明のブリスターが出ていたドア。

中古の部品に交換します。
そこはかとなく166に似ているので分解は早い早い

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中古ですからキズや軽いへこみがあります。それは当然直します。

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真ん中が黒く見えるのはちょっとした光のいたずらで、黒くはありません。亜鉛メッキ層を研ぎ破った跡です。周りには金属素地の亜鉛引き、濃いグレーはプラマー層、シッケンズの3+1のようなサフェーサー層が見えまして、青っぽいグレーの中塗り層にシルバーのベースコート層、そしてトップコートのクリアー層。新車のOEM塗装ですね

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全部ひっくるめて4:1のシステムフィラーで回ります。表面は完璧
70℃で25分焼きます

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ひっくり返して裏側を塗装します。

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ん? なにこれ?

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ダラダラに流れてますけど・・・ 素人のような流しかた。(笑) スプレーガン握ったままよそ見したなあ?

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研いで裏色を入れます。ちょっとしたキズがあったのでサフェーサーを入れて、内側を塗装して

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次は、クルマに取り付けて研ぎます。

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前後のパネルを研いで、塗装に備えます。

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ぜーんぶマスキングします。ドアだけ塗るの?

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まずは研ぎ破った部分にプライマーを入れます

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一気に塗っていきます、リアドアを。
今回は反対側塗った時とは違う配合で塗装します。
以前、補修をしたことがあるので、そこに色を寄せていきます。つまり、右と左が微妙に違う色を塗装するのです。

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一通り塗装が染まったらここで、前後のマスキングをはがして、前後のパネルにぼかし塗装をするのですねえ。
前後を隠すのは余計なオーバースプレーを防止する目的です。オーバースプレーミストはムラを作ったり、メタリックの並びに悪影響をきたす原因を作るのです

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ぼかし塗装をスムーズにさせる為に、カラーレスという下地のクリアーをおまじない代わりに塗っておきます。

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徐々に両側のパネルを半分だけ塗装します。

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端々まで塗ってしまうと、色の差が出てしまいます。なるべくわからぬように塗装していきます。マスキングテープが塗装されている所と、されていないところがあるのわかりますか?

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特にフロントドアはマスキングが染まっている場所が上と下とで違うのがわかりますか?

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ちょっと難しい塗装色ですが、キレイにぼかせました。スタンドックスはシルバーの隠蔽性能が悪いので、透けやムラ、仁丹肌に気を付けます。

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ベースコートが乾くまで、修理したアストロの試乗を兼ねて、水曜と木曜しか開かないお菓子の卸売りのお店に買い物へ

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帰ってきたらクリアーです。今回はスタンドックスの新型クリアー、エクストリームクリアを使います。最近は少し着色傾向です(# ゚Д゚) 完全なる透明が必ずしもいいとは言えないようですが、化学的な理由はさすがによくわかりません

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こちらも2回仕上げですが、ネタがしゃぶい、いや、クリアーがゆるいです。

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やわらかいクリアーは塗装技術者にとって恐怖以外の何物でもないです

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反対側が極端に硬いクリアーだったので、なお恐ろしい。
でもきれいに仕上がりましたよ

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よーし、あと少しで完成だ

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こうして、塗装を仕上げるのです。

2018年9月15日 (土)

Mirror Mirror

先日、先ずは上側3面を先に塗装し始めた166.

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これだけでも十分キレイですが、MPIではより徹底的にやるので

一度ブースから出してきて、がっちり研ぎ出します。

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これはなかなかリスクのある作業で、神経が磨り減ります。クリアーの肌だけを削り取るのです。

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ユーザーの方が希望する飽くなき高いレベルへの挑戦です

そして再度、塗装室に戻し、また最初からマスキングをして塗装します。

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今回はクリアーだけを塗装します。

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もうもうとクリアーのミストの中です。

焼きあがったのは、ガラス板のようです。

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いかがですか? この鮮映性、鏡のようです。

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どのパネルにも破綻がありません。

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お金と手間はかかりますが、補修をした甲斐があります。

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圧倒的なレベリングです。

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遠ざかると

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トランクを撮影した物でした。

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全塗装をご検討でしたら、決して安くありませんが、やってよかったと思える結果に関与したいですね。

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まだまだ作業が続きます。

2018年6月30日 (土)

塗装、塗装、塗装

全塗装中の117クーペ

車体の塗装編です。

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他にいろいろ作業しながらとはいえ3月くらいから、地道に進めています。
旧車は大変なんですよ。下地に何があるか分かりませんからね。

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で、最近は滅多にない逆開きのフード。しかも開口部が大きく、またスキマも少し多いのでマスキングは本当に大変です。フードはうまく閉められようにスプリングが通る位置を確保してマスキングです。
つまり開閉ができるようになっているのです

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これ、言うは簡単やるのは大変です。

しかも3コートパールなので、塗装も大変

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グランドカラーを塗って、パールベースを塗って、カラーはできあがりですが、2日にわたって塗装します。

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ところが、ここで思わぬハプニング。
ウチの塗装屋がどうも食中毒でダウン。体力を温存させるために、残りのパールは僕が塗装します。

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1回目のクリアーは本業の塗装担当者が行います。
面白いのがそれまで、中身の無い着ぐるみみたく、具合が悪くてしんなりしていたのに
スプレーガンを持たせたとたんに突然足取りも軽く、ガッチリ塗装していきます

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そして吹き終わると途端に腰が曲がってへろへろになっていきます。

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2度目のクリアーです。僕も塗装します。いくらなんでも一人じゃあかわいそう

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前回りを担当します。

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途中から任せます

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男顔負けのストロークで塗っていきます。さっきまで具合悪そうにしおれていた人には見えません。たぶん僕のストライドより大きいです。サタのガンは大きくて重いですからね

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美しい仕上がりです。苦労の甲斐があります。

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こんなにアツいのに、バカの諸行です。

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ドクタペッパーがうまい!

2018年6月20日 (水)

3コートパール塗装

作業中の117クーペ。部分的に塗装が始まりました。

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この自動車はユーザーの希望から過去に、レクサスのワインレッド3R1 クリスタルレッドシャインなる色で全塗装されています。例に漏れずこちらもそのカラーで塗装します。

この3R1と言う色は世に言う3コートパールでありまして、塗装には手間がかかります。

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元来3コートパールには2種類ありまして、ホワイトパールのように白いグランドコートの上に、黄色味あるいは青/赤味の半透明なパールコートをしてその輝き加減で色彩が変化する干渉パールと、
下地に予め一定の似た色を入れて、低隠ぺいの塗色を助ける着色パールとあります。後者でも下に入れる色合いにより、パールコートが影響を受けるのでこちらも先の緩衝パールほどではないにせよきらきら感をよりくっきりさせる働きもあります。

ただ、3コートパールはそれ自体で隠ぺいする力がない、または弱い為に、補修する際は「にごり吹き」と呼ばれる技術を用い、塗装回数が増える為に補修時には苦労が付いて回ります。

3コート塗装の大変さはここで多少解説していますから参照あれ

で、沢山塗料もスプレーガンも使いますから、清掃が大変

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1つ1つ手洗いで、シンナーで洗っていきます。食洗器のようなものも存在しますが、ガンが痛むので使いません。
3コートは3つのがンを使うので洗う手間も3倍

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MPIではメタリック/パール用、ソリッドカラー用、クリアー用と用途を分けてスプレーガンを使用しています。

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ちなみにクリアーはエクスプレスプレミアムクリアーをMSシステムで塗装しました。

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クリアーに硬化剤50%、シンナー5%を入れた直後はなんともいえない不透明さですが

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かき混ぜると水のように透明になります。

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どんどん作業を進めていきましょう

2018年6月15日 (金)

ボディショップ経営は意外に大変

自動車の外装修理の職種をよく鈑金屋なんて書きますが、昔はハンマー1本、スプレーガン1丁あれば軒先でも開業できるといわれた時代がありました。

しかし、20年ほど前から自動車の構造は飛躍的に進化し、直すのが難しいのと、資産的価値が高くなり求められる修理の品質も高くなってきました。

もちろん、その間に工具も塗料も自動車と一緒に進化してきたのですが、その頃からボディショップの開業は非常にお金のかかる物になりました。
設備が大きく、そして費用がかかるのです。

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普段何気なく使っている塗装ブースも長きに亘り800万くらい支払いました。
他にもいっぱい設備を必要とします。
景気の良い時代はそれを補って余りある仕事がありましたから、こういった設備は結構売れたと思います。
今は難しいかもしれませんねえ。
実はこの塗装室は意外に費用がかかるのですよ。

蛍光灯・・・・ この蛍光灯、侮ってはいけません。

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フランス製でブースライトと呼ばれる専用設計されたものです。

アマゾンでも1本、4320円もします。

それをこのブースは40本使用します!

\4320X20=86400円 
照明だけで10万近くもするのです。

昔は何故か5割引くらいで販売する業者がいたのですが、いまや全く見なくなってしまいました。
しかし・・・ 今やいろいろ試した結果、一番ブースライトに近い商品はこれではないかと言う結論に達し、違うのを使っています。

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昔は一生懸命、純正品を使っていましたがねえ。
もちろん、専用設計品ですから、長持ちさ加減が全く違います。しかし、値段が1/10ですからね

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本物の3M6105Jは一度交換すると6-7年近く持ちます。しかし、国産の蛍光灯にしてからはいいところ3年くらいです。

1997年に設置したあと、途中1回交換し、記録は2007年から。13年まで交換せず、17年で交換、そして17年換えなかった管を今日2本換えました。

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スプレーした後は70度以上まで温度を上げますし、環境的にはとんでもない劣悪環境ですから、短命になるのもやむをえません。

より以前の記事一覧

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