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2018年10月25日 (木)

アルファロメオ156の塗装方法の解説

さて、片面は保険での修理、もう片面は実費での修理の156GTA
今回は右側の例の原因不明のブリスターが出ていたドア。

中古の部品に交換します。
そこはかとなく166に似ているので分解は早い早い

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中古ですからキズや軽いへこみがあります。それは当然直します。

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真ん中が黒く見えるのはちょっとした光のいたずらで、黒くはありません。亜鉛メッキ層を研ぎ破った跡です。周りには金属素地の亜鉛引き、濃いグレーはプラマー層、シッケンズの3+1のようなサフェーサー層が見えまして、青っぽいグレーの中塗り層にシルバーのベースコート層、そしてトップコートのクリアー層。新車のOEM塗装ですね

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全部ひっくるめて4:1のシステムフィラーで回ります。表面は完璧
70℃で25分焼きます

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ひっくり返して裏側を塗装します。

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ん? なにこれ?

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ダラダラに流れてますけど・・・ 素人のような流しかた。(笑) スプレーガン握ったままよそ見したなあ?

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研いで裏色を入れます。ちょっとしたキズがあったのでサフェーサーを入れて、内側を塗装して

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次は、クルマに取り付けて研ぎます。

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前後のパネルを研いで、塗装に備えます。

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ぜーんぶマスキングします。ドアだけ塗るの?

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まずは研ぎ破った部分にプライマーを入れます

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一気に塗っていきます、リアドアを。
今回は反対側塗った時とは違う配合で塗装します。
以前、補修をしたことがあるので、そこに色を寄せていきます。つまり、右と左が微妙に違う色を塗装するのです。

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一通り塗装が染まったらここで、前後のマスキングをはがして、前後のパネルにぼかし塗装をするのですねえ。
前後を隠すのは余計なオーバースプレーを防止する目的です。オーバースプレーミストはムラを作ったり、メタリックの並びに悪影響をきたす原因を作るのです

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ぼかし塗装をスムーズにさせる為に、カラーレスという下地のクリアーをおまじない代わりに塗っておきます。

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徐々に両側のパネルを半分だけ塗装します。

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端々まで塗ってしまうと、色の差が出てしまいます。なるべくわからぬように塗装していきます。マスキングテープが塗装されている所と、されていないところがあるのわかりますか?

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特にフロントドアはマスキングが染まっている場所が上と下とで違うのがわかりますか?

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ちょっと難しい塗装色ですが、キレイにぼかせました。スタンドックスはシルバーの隠蔽性能が悪いので、透けやムラ、仁丹肌に気を付けます。

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ベースコートが乾くまで、修理したアストロの試乗を兼ねて、水曜と木曜しか開かないお菓子の卸売りのお店に買い物へ

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帰ってきたらクリアーです。今回はスタンドックスの新型クリアー、エクストリームクリアを使います。最近は少し着色傾向です(# ゚Д゚) 完全なる透明が必ずしもいいとは言えないようですが、化学的な理由はさすがによくわかりません

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こちらも2回仕上げですが、ネタがしゃぶい、いや、クリアーがゆるいです。

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やわらかいクリアーは塗装技術者にとって恐怖以外の何物でもないです

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反対側が極端に硬いクリアーだったので、なお恐ろしい。
でもきれいに仕上がりましたよ

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よーし、あと少しで完成だ

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こうして、塗装を仕上げるのです。

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コメント

素晴らし~! ぼかし塗装の教本のようです。さすがMPI, 25年位前、OEMからアフターマーケット(自補修)を兼任していたころ、ドイツ人マイスターの英訳に当初苦労したのを思い出します。日本はとにかく遅れていたので、現場ユーザーの中にはこの様なぼかしすら経験した事無い方も結構いらっしゃいました。材料の進歩、後退?(クリヤーがゆるい)があっても、ヨーロッパの補修塗料とこのぼかし塗装は不変ですね。日本人が持って生まれた色彩感覚で調色、微調整したボディーカラーで塗装すれば仕上がり精度抜群です。これはスタンドックスの品質・技術ポリシーと日本人の勤勉さから生まれる賜物なのです。 国民性もありますが、恐らくドイツのスタンドックス認定工場のそれよりも、長年スタンドックスを扱っているMPIの様な日本のスタンドックス認定工場の方がよろしいかと。塗膜の品質、下地等の密着性も当然大切ですが、一般の方々にはビジュアルも大切ですからね、この国は。

英語では、調べるとTint Gradation Spray とか blurring とか、私的には"Gradation-coating"
なのですが、ドイツ人やオーストラリア人ぺインターはBlending とぼかし塗装のことを表現していました。

お菓子のパートは別にして、ぼかし塗装編はなんか懐かしくもあり、嬉しくもあり、安心でもありでした。

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