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2018年7月 8日 (日)

スタンドックスの矜持

自動車の外観には時代によって差があるのをご存知だったでしょうか?

僕は日頃からクリアーや塗装の仕上がり云々を説明してきましたが、ちょっと順番が変わってしまう内容になります。
僕は学歴があまりよろしくないので、このあたりは以前、研修で受けた情報や、僕個人の経験からまとめたもので、間違いがあったらごめんなさい

ちなみにあまりいないでしょうが、塗料の仕組みに詳しくなりたい方は、

Img_5308

僕もがんばって愛読したこの本がお勧めです。

かつて、1970年代から80年代前半に、自動車にはラッカー塗料と呼ばれる塗料が使われていました。ラッカー塗料は、プラモデルの塗料と基本的に同じで、古くはニトロセルロースラッカー(硝化綿ラッカー)、後発組にアクリルラッカーと呼ばれる塗料はそれまでの外観を支えた塗料といえます。

自然乾燥で速乾で作業性に優れる反面、単体では艶が出ず、耐候性に優れず、じきに艶を失い、早く痛んでしまう傾向がありました。

その後、2液硬化型ウレタンラッカー塗料が一気に標準化し、アクリルラッカーに比べ、高外観、高耐候性と自動車に使うプラモ用塗料を駆逐する大きな要因になった製品でした。

ちょうど、メルセデスベンツがW126、W124、BMWがE34、39、ポルシェが964などでぶいぶい言わせていた80年代後半から90年代前半、輸入車の塗装表面は本当につるつるでした
当時、クリアには全く肌が無かったわけではなく、大きな粒での肌を形成していた為に、少しコンパウンドで磨くと、鏡のようにベターっと凪いだ肌になったのです
僕がスタンドックスを使うようになったのはこの頃、95年の後半か96年の前半だったと思います。

さらに90年代後半になると、W210、W168などそれまでのメルセデスに無いポジションのクルマ作りをするころ、環境問題が騒がれ始め、VOC規制と言う環境規制が始まりました

水性塗料、粉体塗装など新しい技術が投入され始めると同時に輸入車の塗装肌は悪くなり始めました。と言うより、この頃のスラリー粉体などで塗装されたクルマはもはや不良塗膜というようなくすんだ、ツヤの少ない肌粒の細かい塗装表面になりました。

2000年代に入っても細かい肌は変わらず、今日のクリアーは粒が小さいままです。

昔のようなガラス板のような圧倒的なクリアー感はありませんが、今回、敢えて肌調整せず塗ったままの状態で出庫させるクルマがあります。

車体は塗装表面についた塵を取るために部分的に2000番のサンドペーパーを当てます。
それでも塵がついたところは、2000番とはいえ、サンディングするとどうしてもツルツルになってしまいます。

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そこで、取った部分を分かりにくくするためにその回りを大きく3000番を当てて肌を調整します。でも横から透かしてみると細かい肌が見えるのが分かりますでしょうか?

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これを完全にペーパーを当てて削り落とすボディーショップをたまに見ますが、基本的に下品な仕上がりになります。よほど上手く仕上げないと不自然でみっともない感じになります。

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でもこのルーフは全く手を入れていません。

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今日のあまりキレイとは呼べないクリアーであってもこの肉もちでこの肌です。
これはアクサルタのひとつの完成形ではないかと思います。

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これこそが現代のアクリルエナメルのひとつの答えと言うと大げさですが
僕らなりに経験を積んで作った塗装方法です。

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しかし、この後に控えるエクストリームクリア、イソシアネートの終わりを告げるのでしょうかね?

万が一欲しい人の為にリンク貼っておきます

読まない? そうですよねー。

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コメント

僕は仕事を始めたときに、日本ペイントが図鑑みたいにして上下巻で配布されていたは(図鑑でも立派です)で勉強せよ渡されました。

3000番をあてた肌、う~ん・・・なんとなく。

やー感激です。 スタンドックス使(熟練した人の意)。何度となく交換したV90(960)のアルミボンネットの塗膜を思い出します。納車時に人差し指でここ塵がついたけど(言われなければ解らない)と自己申告をしていただき、でもよい肌でクリアコート仕上がったので、ペーパーをあてないで車を納車しますのでって言ってくれた時のことをです。EクラスもW124までですね。丸目のW210 になった時から環境規制の名を借りた手抜きが始まったのは。でも油性も水性もデモの準備、通訳いっぱいやったなと。

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