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2018年4月29日 (日)

偽物の矜持

この自動車はパネルが交換され、パテが付いた状態でMPIにやってきました。

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パテの付け方、種類などはそのボディショップごとに違いがあり一概に良しあしを判断する材料にはなりません。
自動車の修理について、日本ではかなり曲解されて伝わった部分があり、30年前に既に、不飽和ポリエステル樹脂、つまりパテ、すなわちポリエステルフィラーを悪とする考えが浸透し、今もその考えは連綿と続いています。

しかし、今日パテの製品的技術が高くなり、使い方を間違えない限り強度、耐破断、耐候性、防錆、あらゆる面から使用に対しかなり高いレベルで安定して使えるようになりました
ちなみに不飽和ポリエステル樹脂について詳しくはhttp://www.dic-material.co.jp/about_upr.html

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一般的に、自動車の外装修理にはパネルの交換やフレーム修正など基本的な作業をする鈑金技術者と塗装を中心にパテ研ぎや磨きなどを担当する塗装技術者に分けられます。
今回は細かい作業からスタートしますので、守備範囲としては塗装屋の守備範囲になるのですが、僕がオーナーから直接仕事を受けた訳ではなく、どこまでどのように作業すべきかわかりません。
だから僕はいわゆる下請け作業が大嫌いというか受けていないのです。それは仕事を引き受けている側も車体整備を知らない人間が受けているので、細々した部分を決めきれないのです。

今回、左のリアフェンダーは、何故か継ぎ目を全部パテで埋めてしまっているので、どうしようか迷いましたが、あまりに不自然なので、つるんとした所にパネルの溶接フランジ部分を軽く作る事にしました

まずはパネルの折り込み部分を作る為に下側を削ります

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同時にガゼットプレートの差し込み部分も作ります

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反対がこのような感じ。ちなみにこちら側にはフレーム修正機に使ったクランプの噛み跡もあったので、こちらも作業しました。

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黒っぽく見えるのは削った部分を確認するためのガイドコートです。
作業途中なので、わかりづらいですが、たとえ偽物でもこのように作っていかないといけません。

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ニセモノとわかっていても、あると無いとでは少し印象が違います。
たとえ多少不自然でも。

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場合によってはスポット溶接の跡を付けたり、必要によっては作業をした跡を消したりします。たとえ偽物であってもこだわりを持って作業したいです。

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精密に直せば直すほど手間が掛かります。
と言う事は? 事故跡が隠された直し方をされたクルマはそれなりに丁寧に直されているとも言えます。
ちゃんと修理されたクルマは決して、直していないクルマに劣りません
ぞんざいな手抜き修理が問題です。

修理はオーナーの希望するしないに関係なく発生するものです。
必ずしも手を入れていない自動車、本物のヴィンテージでなくても、オーナーの愛着は変わらないものです。

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ちなみに鈑金用はんだもずいぶん研究しました。しかしアセチレンバーナーを直接ボディに当てる事。プライマーとなるフラックスのヤニの除去など、長い目で見るとどうしても金属素地の痛みが避けられません。

今や、はんだが使えるのはこの117クーペ時代の鋼板くらいまでかもしれません。

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