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2016年9月30日 (金)

12型プリメーラの車検整備

以前は考えられないほど条件が厳しかった車検。
僕がこの業界に入った時にはまだユーザー車検がありませんでした。
やがてユーザー車検が可能になると、世の中の道には故障車が続発すると先輩から聞かされていました。

時は過ぎてやがてユーザー車検が定着し、認証工場や民間指定工場以外でも普通に車検が出来るようになりました。そのうち新車から10年以上のクルマも、2年ごとの車検が可能になり、僕がいすゞスポーツにいた頃、ベレットや117クーペも2年毎の車検に返り咲きました。

選択肢が増えると安易な方向へ動くのは人の世の常で、ガソリンスタンドで行う車検や車検代行業者での車検を行う人たちも多くなりました。

でも、どんなに便利になっても自動車には整備が必要で、2年後としっかり整備をしてもなかなか上手くいかないケースもあるのです。

今回は長年お世話になっているお客さんのプリメーラです。

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12系プリメーラ。新車からお乗りのワゴンでありながら6速マニュアル。
長年MPIに車検のご用命を頂いてますが、もう12万キロを超えています。

今回はリアブレーキから音がするというのもオーダーに入り作業します。
異音は簡単に再現できました。

早速見てみるとリアブレーキにパッドの一部しか当たってないのが、一目でわかります。

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原因はサビによる腐食が原因のローターの変形です。

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このクルマやけに下回りにサビが多いです

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あちこちグサグサに錆びております。聞けばスキーに行くことが多いとか。

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塩化カルシウムなど融雪剤や凍結防止剤によるサビなのでしょうか?
スキーに行かれる事がけっこうある方は、帰ってきたらいきなりガレージに放り込まず、コイン洗車場で下回りも洗車するとずいぶん変わると思います。

パッドの状態も激しく悪く、パッドも交換ですが、裏側から見てみると

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さらにすごくて人差し指1本分くらいしか当たっていませんよ!こりゃあキケン。

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思えばこのクルマ、最近フロントブレーキの異音でやはり同じような状態で、そちらは先に整備してあったので、割とキレイです

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ラックエンドブーツが破れています。
この手は、ユーザー車検でよく見ないで行って、下回り検査の時に、したのピットに呼ばれて「切れてますから不合格ですよ」となるケースが多いですが、当然分解整備するので、検査の前に交換してしまいます。

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完全にビリビリになってしまうとボールジョイントから音やガタが発生して、大変気分の悪い異音やハンドルのガタをだすようになります。

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しっかりキレイになりました

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続いてクサクサのリアブレーキの整備です。
ワイヤーブラシでキレイに表面のサビを取って・・・

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ブレーキローターはこの通りで、これは研磨や整備の対象ではなく交換します。

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同じ部品とは思えないですね。

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新品のブレーキローターはしっかり表面をやすりがけして取り付けます。
これをやることで、交換後すぐでもしっかり製動力がでます。

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キャリパーのピストンを戻します。
アルファロメオやフォルクワーゲンなど一連の欧州車も同じですが、サイドブレーキと一緒のためピストンは回しながら押し込んで行きます。

しかし、大変硬いのでSST(特殊工具)を使います。

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こういった工具を使うと1/3以下の時間で安全に作業ができます。
自動車には指数と呼ばれる部品別のタイムテーブルがあり、その指針の時間内での作業を実現できるようになります。(もちろんできない場合もありますが)

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エンジンオイルやブレーキオイルを交換します。

特にブレーキフルードは2年ごとに交換すべきです。
ブレーキフルードは水分と反応しますので、空気中の水分、すなわち湿気と反応してしまい、沸点が圧倒的に下がってしまい、熱海の梅園そばや箱根のターンパイクなど、長くて急な下り坂や峠道を降りるときにフェード(ブレキオイルが沸騰して、しっかり油圧がかからなくなりブレーキが聞かなくなってしまう状態)してしまい、重大事故を起こしかねません

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さらに続きます。エアコンのフィルターも大事な部品です。
取り替えないで使い続けますと、汚い空気が吹き出し口から出てきますし、なにより風量が減ります。つまり夏は暑く、冬は寒くなります。
また、エアコンの風はブロアファンのレジスターを冷やしていることが多く、レジスターが焼損して、エアコンのファンが回らなくなるケースは大変よくある話しです。

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外した古いエアコンフィルターです。ハンパじゃありません。

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もう同じ部品とは思えませんね。

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こうして様々な点検整備をして、車検をパスして2年間安心して乗れるよう一生懸命整備しているのであります。

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おしまい

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コメント

ブレーキオイルが沸騰して~はベーパーロックですね?

おっしゃる通りベーパーロック現象ですね。お詫びして訂正させて頂きます。

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