困った部品
この8月のお盆前に、お友達の工場のBMWのE46のエンジン不調を診断機を使って故障診断をしました。
すると6個のシリンダーのうち、1本がイグニッションコイルの故障を示すコードが出ていました。その工場の社長さんが仕入れてきた激安のボッシュの新品のコイル、6つのシリンダー分6本を全部交換したそうです
すると間もなく電話がかかってきて、もっと調子が悪くなったので、もう一度診断機で見て欲しいという旨の電話でした。
診断機を繋いで見ると、他のシリンダーでも完全にコイルの不良を示すコードが入力されています。
不良品のようです。ボッシュの製品なのにめずらしいなあと思っていましたが、仕入先はそのコイルを嫌な顔をせず、交換に応じてくれたそうです。
それから2週間近く経った先日。再びチェックエンジンが点灯して調子が悪くなったので、診断機を繋いで見て欲しいと電話がありました。
今度もシリンダーの失火の信号が入っています。コイルの基盤異常か断線を示すコードと共に。
それでも仕入先は快く交換に応じてくれたそうです。
その日の夕方、返品して新しくもらったコイルを付けたらさらに調子が悪くなったと連絡ありました。
さて、ここまで読んでどう思いますか?
これ本当の話です。
ちゃんとボッシュの箱に入っています
ただ、なんとなくですが、仕上がりがちゃっちいと言うか・・・
部品番号と一部情報以外には刻印がありません。
いろいろ書いてありますし、ロゴやMade in Germanyと書いてあります。
全体的に純正は作りがしっかりしているように思います。
ここで箱をもう一度見てみると6本分の箱全てのシールの内容が同じ番号が書いてあります。
例えばシリアル番号なければ、欧州の品質規格のCEマークもなければEU指令に基づく何かしらの注意標識も見あたりません。
なんだかバーコードシールも手作り感満載です。
これたぶん・・・ ニセモノ
よくドイツの人件費が高いために、人件費の安いポーランドやオーストリアやチェコで作らせると、ドイツ人の友達に聞いたことがあります。たとえそれでもドイツメイドと書いたり、場合によってはオーストリーメイドとかポーランドメイドと書くと思います。
フューエルポンプやエアマスセンサーなど本物っぽいチャイニーズコピーが出回っていますが、これもなにか同じニオイがしますね・・・
普通に何も書いていない白い箱に入れて安く売れば、それはそれで、ニーズがあるように思いますが、箱まで作って粗悪なコピーを作るなんて(決まったわけではありませんが、こんな異常な確率で、不良品にあたるだなんてドイツ製では考えられません) ちょうど昨日、NHKの朝のドラマ、とと姉ちゃんの劇中で
トースターの品質試験を雑誌上で行って、最も評価の悪かったメーカーの社長が編集部にどなりこんでくると言う放送がありまして、その中で、「大手と張り合うには安いコストで作らねばならず、そんなシロウトが勝手な言い分載せるな」と怒るシーンで
この言い分に対して編集長役の唐沢寿明.が「安ければ不良品を作ってもいいなんて道理はない、消費者をなめるな!」と言う件があります。(セリフの内容はニュアンスで、全く同じではありません。あしからず)
今回それと全く同じで、安かろう悪かろうの典型例です。
でも劇中では消費者に対する情報が少なすぎるために、消費者は何を選ぶべきかがわからなくて、結果、性能の悪いものを購入してしまう。でも今は、その逆で情報があふれているから為に、ちゃんとしたものを買わず、異様に安い粗悪品に簡単に手を出すと言う、状況が似ていても境遇は真反対ということになるのです。
困ったものですなあ
どうしたもんじゃろなあ・・・
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