フェラーリ456M GTAの車検 タイベル、ウオポン編
去年の10月に車検で預かったフェラーリ456。
1つメディアをなくしてしまいなかなか記事を書けなかったのですが
見つかる可能性がなくなってしまったようなので、ある画像だけで書きます
早いもので前回の車検からもう2年が経ってしまった456。
今回はタイミングベルト、ウオーターポンプ、サーモスタッド、ATFの交換
さらにエンジンマウントの交換、ホイールの修理、ルーフライニングの修理など実に多岐に及びます。
とはいえこの当時のEくんは超多忙を極めて作業の進行にかなり不安があります。
いきなりこんな画像ですが、ここまでもたくさんバラシます。
本来であればココの画像があるはずなのですが・・・
なにしろ国産車のように合いマークを考えると、どうしてもバルブタイミングが合いません。
ですので1番DTCを出してあわせていきます。
コグドベルトは2つ使っています。
普通の車のようにクランクプーリーがタイミングベルト1本を廻しているのではなく、
クランクはあくまでもクランクプーリーだけで、クランクがギアを廻して、バランスシャフトのようにクランクとは逆回転で、2つのバンクそれぞれのタイミングベルトを廻すスプロケットがあります
この自動車はどこまでも挑戦してくるというか、レースエンジンのようで、何をやるにも一筋縄ではいきません。
テンショナーも動く部分が少ないわりに、何度も調整してはいけない仕組みです
このフェラーリというクルマは、本来はクランクプーリーに円定規をつけてバルブタイミングを合わすのですが・・・
真ん中のボルトの下に穴が空いているのが見えますね
1番ないし7番のカムの上死点を決めて、カムスプロケットの最も近い穴にピンを挿して位置を決めボルトを締める仕組みです。この際のオーバーラップや進角加減がバルタイを組んだお店の特徴だったりするわけなのですね
テスタの26年後のモデルですが、全く同じ仕組みです。
チューニングエンジンなんかだとカムスプロケットにバカ穴があってバルタイを取るようですが、より調整しやすくなっているようです。
今回は純粋なタイベルの架け替えなので、バルタイは触らずです
合いマークはあまり考えられていないようです。
ウオーターポンプといえば、このように最初から製品然とした姿ですが、フェラーリは違います。↑はカングーのもの ↓は456のです
しかも簡単に手では組めません
リップシールもベアリングもプレスで圧入します。
こんな事していいの?
いいんです!
しまいにはこんなものまでおっぺします。
このプロペラも手じゃ入りません。今までついてものは全て、手で抜き差しできるのですが、フェラーリの新品部品は公差が厳しく普通に手で組めるところはほとんどありません。
プラですから慎重な作業が求められます。おっぺし過ぎると割れますし甘ければナットが入りません
出来上がり! 一番最初にローラーベアリングシャフトを入れたときは、なんとも廻りが重くてむちゃくちゃ心配していましたが、全部組んだら手でプーリーがするする回ります。
どんな作りなんだか??
次回に続きます。
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