シボレーアストロのプラグ交換
先日のアストロ、他にもちょっとした、いやそこそこ大変な修理もありました。
車体が不穏な振動を起こしていて、時々チェックエンジンランプが点灯すると。
診断機上でも複数シリンダーの点火不良のコードが入っていて、明らかに点火系。
最近のクルマだとI/Gコイルですが、このクルマ、そんなもの使っていません。ディスビです。
さっそく部品を取り寄せて作業にかかります。
アメ車だからそれほど大変じゃなくね?って思っていたら、結構大変。というか二人いないとできない感じ。
まず、車室内のセンターコンソールをがばっと外してエンジン後端を露出させます。
なんか配線がどっちゃり。カラフルなお蕎麦がこぼれています
こんなところからアクセスするのですね
これが諸悪の根源のディスキャップとハイテンションコード。
最近のクルマはECUでエンジンの点火タイミングに従ってパルスを打てば、スパークプラグのすぐ上のI/Gコイルで高電圧の電気を作ってプラグに流し点火する仕組みですが、昔はクランクからギアでディストリビューターを回して、ルーレットのようにそれぞれのシリンダにコイルで作った高圧電気を流してプラグが点火する仕組みでした。
だからせっかく高圧な電気を作ったにも関わらずハイテンションコードが何かしらの理由で抵抗が大きいと、上手に高圧電気をプラグに届けることができず、失火してしまうのです。
昔は一定期間が過ぎると起こる定番のトラブルでした。今でもIGコイルがダメになって失火するトラブルは珍しくないですね。
ちなみに、このディストリビューターキャップが夏場の大雨のあと、気温の変化で結露し、水たまりの上にあるクルマのエンジンがかからなくなったり、かかりにくくなるのもこの旧式なディストリビューターの仕業です。
ところがこのクルマ、中途半端にフロントから見えるエンジンじゃ到底作業できず、かといって後ろ側にはディスビしかない。
どこからプラグを触るのかというと、このフレームの隙間からなんです。
エキマニの間にプラグコードが見えます。
こんな風に隠れているところもあります。
こういう機会ですからすべて交換します。今の仕組みと違って、どのシリンダーが失火していのまでは教えてくれませんから。
普通の乗用車のようにエンジンがむき出しであれば一つ一つ確認できますが、MPIではそれでも全交換をお勧めしていますが。
こんなロケーションでまいります。
ディストリビューターローターから交換していきます。面白いカタチしていますね。
この宇宙戦艦ヤマトの主砲みたいなのがディスキャップです。
なんとか砲、発射!と言ったのは富山 敬。
クルマの下にEくんが作業して、僕がハイテンションコードを操る係。
こんな感じでOK。しかしやりにくいのね。
V6だから反対側のバンクも同じように作業します。
出来上がったらエンジンをかけて様子を見て問題なければ
カバーを戻して
全部元に戻して、ハイ出来上がり。
交換された仲間たち。
続いてリアサスペンション。入庫の直接的理由になったのは、自動車の下に到底自動車部品とは思えない部品の破片が落ちている、との一報で入庫したのです。ソフトクリームのようなカタチ?
画像を送ってもらうと、それはアレでした。
それを作業しますよ
アレとは・・・ うんちくんです。ではなくてバンプラバーです。
リアサスの板バネの当たりゴムとでも言いましょうか。
しかしどうしてこんなカタチをしているのでしょうすっげえカタチ。でもこれが効果てきめんで、
自働車の挙動がすこぶるよくなったのですよ。侮れませんな。
再びオーナーの元に戻っていきましたとさ
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